派遣社員でも時給アップは可能?交渉のタイミングやコツ
公開日:2023/11/15 最終更新日:2023/07/14
今回の記事では、派遣社員が時給アップできるのかについて解説します。結論からいうと、もろもろのタイミングさえ間違えなければ、チャンスは充分にあるのです。今の仕事に、時給面以外は満足しているという人は、転職を検討する前に一度、時給アップの交渉を試してみることをおすすめします。
派遣社員でも時給アップは可能
派遣社員であっても時給アップを狙うことは可能です。仕事の給与面で転職を考えている人は、一度、派遣会社が時給のアップに応じてくれるかどうか、確かめてみてもいいでしょう。
もし以下の条件をクリアしている人材であれば、派遣会社側で時給アップを検討してくれる可能性は高いといえます。
代わりが見つからない仕事に従事しているか
専門性が高い仕事の場合、派遣会社側が欠員を恐れて、時給アップに応じてくれるケースがあります。そのような業務内容は、派遣勤務であっても見受けられるのです。
自身の仕事が、何らかの資格などを必要とする高度なものであれば、派遣会社側もある程度は、時給を考慮してくれる場合があります。
これまでの勤務実績
派遣会社は、労働者の勤務実績を詳しく把握しています。欠勤などが頻繁にある場合、派遣会社は時給の引き上げに応じることは考えません。一定期間、信頼できる勤務実績を築く必要があります。
具体的な期間は厳密に定められるものではありませんが、時給交渉を行う際には、休日以外の欠勤を月に一回程度に抑えることが望ましいでしょう。
派遣会社は、慎重に考慮した上で時給を設定しています。そのため、労働者側から簡単に時給の引き上げを求めることは容易ではありません。最低限の勤務実績を通じて、業務に真摯に向き合っている姿勢を伝える必要があります。
これを行わなければ、交渉のテーブルにすら座ることが難しくなってしまうでしょう。以上の理由から、勤務実績は時給交渉においてもっとも重要な要素といえます。
契約以上の業務内容
雇用契約で定められた業務内容以上の業務に従事している場合、時給の引き上げの可能性が高まります。通常、業務内容が大幅に変化する場合は、それに応じて役職や報酬も変動することが一般的です。
ただし、派遣会社がその変化を把握していない場合など、反映されないこともあります。もし、現在の業務内容が当初の契約内容と大きく異なっている場合は、時給交渉を試みてみましょう。
ただし、注意点として、負担や責任の度合いが以前とほとんど変わっていない場合、時給の引き上げは難しいかもしれません。
時給交渉をするタイミング
派遣会社との時給交渉は、いつでも行えるわけではなく、適切なタイミングがあります。機会が頻繁に訪れるわけではないため、仕事へのモチベーションを高めるためにも、少ない機会を逃さないようにしましょう。
派遣労働の契約を更新するとき
もっとも一般的なタイミングとして、派遣労働の契約更新時がおすすめです。契約更新時は、通常2〜5か月ごとに設定されています。派遣会社も従業員の就業履歴などを確認する時期であり、手続き的な側面からも交渉がしやすいタイミングです。
おそらく、更新手続きの際には、派遣会社から電話やメールで連絡があるので、その際に時給に関する話を切り出してみましょう。就業先と派遣会社の両方から必要とされている場合、時給交渉に応じてもらえる可能性があります。
資格取得や新たなスキルを習得したとき
契約更新時以外にも時給アップのチャンスはあります。たとえば、資格取得や業務面での新たなスキル習得時です。
資格取得や業務上のスキル向上は、仕事の効率に直接影響を与えます。そのスキルを交渉の材料として、自分が有能な労働者であることを証明できれば、契約更新時と同様に時給交渉の余地があるでしょう。
タイミングを逃さないことが大切
派遣労働という関係上、労働者が早期退職しやすいため、スキルアップもできて意欲のある労働者は、就業先と派遣会社の両方にとってありがたい存在です。
目に見える形でスキルアップする機会はそう多くありません。ぜひタイミングを逃さず、時給交渉に取り組んでみてください。交渉時に長期勤務の意思を示せば、時給アップの可能性はさらに高まります。
時給交渉をするときのコツ
仕事の報酬に関して自分の価値を適切に評価することは、キャリアの成長において重要なスキルです。では、実際の時給交渉時のコツについてお伝えします。
具体的な金額提示
まず重要なのは、具体的な時給を提示することです。これは簡単なことですが、時給提示がないと、派遣会社も労働者の真剣さを判断しにくくなります。
具体的な金額は個人の状況によりますが、自分の価値に見合ったアップ幅を考え、自身の基準をもつようにしましょう。すべてを派遣会社に任せてしまうと、真剣さが伝わりません。
当然ですが、意図的に高額な金額を要求するのは避けましょう。それによって派遣会社との関係が悪化し、次回の交渉が困難になってしまう可能性があります。
相手の立場を考慮した柔軟な話し合い
時給交渉では相手の立場も考慮しましょう。派遣会社も労働者の要望を受け入れることで、双方が満足できる関係を築きたいと考えています。相手の意見や状況にも耳を傾け、柔軟に話し合いましょう。
自信をもって交渉する
交渉の場では自信をもって話すことも大切です。自分の業務での成果や貢献度を示し、自分の価値をアピールすることが重要です。自信をもって交渉に臨みましょう。
まとめ
今回の記事では、派遣社員として勤務している人が時給交渉をする際の、注意点について紹介しました。勤務形態が派遣であっても、状況によっては十分、交渉の余地があることが分かっていただけたのではないでしょうか。日々の就業実績を好意的に判断してもらえれば、チャンスを掴める可能性があるので、まずは先を急がず、日々の業務に取り組むことをオススメします。その上で、機会を逃さず、交渉にもち込むようにしてみてください。