派遣社員が有給休暇を申請するには?取得条件や注意点も紹介
公開日:2023/06/15 最終更新日:2023/04/14
今回の記事では、派遣社員が有給休暇を所得する際の、各種条件に付いて解説します。有給休暇は、労働基準法で定められた労働者の権利であるため、ある程度の知識は備えておくべきです。企業によって有給休暇が取れない場合もありますが、この記事を参考にしながら、有給休暇に関する懸念事項をひとつでも解消していただければ幸いです。
派遣社員でも有給休暇を取得できる?その条件とは
まずは、派遣社員が有給休暇を取得する際の条件について解説します。
勤務開始日から半年が経っていること
ひとつ目の条件は、雇用され始めた日から、半年以上勤務していることです。有給休暇の所得には継続的な勤務が条件になっているため、入社後すぐには付与されません。
勤務すべき日の8割以上出勤していること
そしてふたつ目の条件は、勤務日の8割以上を出勤することです。出勤率が著しく低いと、有給が付与されないため、欠席が多かった場合には有給の付与日数がゼロになってしまいます。そのため欠席する場合は、出勤率が下がっていることを頭に入れておきましょう。
有給休暇を付与するのは「派遣会社」から
ちなみに注意点があります。派遣社員の場合、有給を付与するのは派遣会社からです。派遣先の企業は、有給の付与に関して管理していないため注意してください。もし、派遣先への直雇用勤務に変更になった場合は、有給の付与は雇用先が行うことになります。有給休暇は勤務形態に関係なく、企業に雇われている場合に発生するため、派遣社員やアルバイトでの勤務の場合も有給休暇を取得できます。
ただし、与えられる有給休暇の日数は、出勤の日数によって異なります。週5日出勤している人は、半年間の勤務で10日の有給休暇が付与されますが、契約時の出勤日数が少ない場合は、それに対応して与えられる有給休暇も少なくなります。
たとえば、週3日勤務での、契約だった場合は半年後に付与される有給休暇は5日間になります。有給休暇の付与を問題なく受けるには、なにより出勤率が重要です。とくに新しく派遣社員として働き始めた時は、慣れない環境もあり欠席が増えがちです。出勤率8割は、意識していないと下回ってしまう人が意外に居ます。有給休暇は仕事のモチベーションに直結するため、出勤率は自己管理する必要があります。
派遣社員の有給休暇の申請方法
次に、派遣社員が有給休暇を利用する場合の申請方法について解説します。申請方法と聞くと難しい印象がありますが、至ってシンプルです。有給休暇を申請するときは、雇われている派遣会社に行います。申請方法は派遣会社によって異なり、営業担当に有給休暇を希望する旨を伝えるケースや、派遣会社が提供するウェブ上のサービスで、有給を申請するケースなどがあります。基本的には、これらふたつのパターンが多いです。有給の申請方法については、派遣会社との契約時にも説明があるため、指示に従いましょう。
また、勤務先への有給休暇の申告する場合は、多くの場合は派遣会社側でやってくれます。しかし、稀に派遣社員側で、勤務先の会社へ伝えるように指示される場合があります。派遣先の会社でも、派遣社員が有給休暇を取る可能性は承知しているため、臆せず申告して問題ありません。
また有給休暇を申請する場合は、早めに連絡することをおすすめします。日程がぎりぎりで受理してくれるケースもありますが、迷惑になる場合や希望の日程で有給休暇を取得できないこともあります。できれば2週間前に申告するようにして、遅くても1週間前には有給の申請を済ませましょう。有給の申請時に理由を聞かれることがありますが、正直に答えて大丈夫です。有給休暇は従業員の正当な権利ですため、所得理由によって申請を拒否することはありません。どうしても答えづらければ、私用だと伝えましょう。
派遣会社の有休における注意点とは
最後に、派遣会社の有給における注意点について解説します。
まずは、有給休暇には、付与されてから2年間の有効期限がある点です。有給休暇をすべて消化せずに2年経過すると残っていた分の有給休暇は期限切れで、利用できなくなります。取得忘れがないように気を付けてください。続いての注意点は、勤めていた派遣会社を辞めて、別の派遣会社等に移った場合、有給休暇は引き継がれず消滅する点です。有給休暇は会社ごとに付与しているため、次の勤務先に引き継がれることはありません。
退職する前に、すべて有給を消化するようにしましょう。消化しなかったからといって、罰則などはありませんが、もったいないです。余っている有給休暇があれば、退職日から逆算してすべて消化することをおすすめします。次の会社で働き始めるまでの準備に時間を使うこともできるため、ぜひ使いましょう。
まとめ
今回の記事では、派遣社員にとって重要な問題、有給休暇の各種条件について解説しました。とくに覚えておいてもらいたいのが、出勤率8割以上でなければ有給休暇は付与されない点です。有給休暇の有無はモチベーションに直結するため、自身の出勤率には気を配りましょう。また、自分はどれくらい有給休暇を取得できるのか把握しておくと今後の予定が立てやすくなります。有給休暇を利用して、気分をリフレッシュできれば今後の仕事への取り組み方も、いい方向へ進むはずです。